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中小企業の新たな挑戦を後押し!「中小企業事業再編投資損失準備金」制度とは?

こんにちは。マクシブ総合会計事務所です。

 

 

M&Aを検討中の中小企業必見! 事業承継・M&A補助金11次公募の概要と活用ポイントとは。この記事は事業承継・M&A補助金の要件や重要なポイントについて解説しています。第11次の申請が発表された事業承継・M&A補助金。ポイントを押さえて補助金を申請し、事業承継やM&Aを円滑に進めましょう。...

 

中小企業の皆様、事業の継続や成長のために、思い切ってM&Aに挑戦したいと考えたことはありませんか?
「M&Aには興味があるけれど、投資のリスクが気になる…」そんなお悩みを抱える経営者の皆様に朗報です!国は、中小企業が積極的にM&Aに取り組めるよう、「中小企業事業再編投資損失準備金」という心強い制度を用意しています。

この制度を活用すれば、M&Aに伴う投資の損失に予め備えることが可能です。

実際に弊社で担当させていただいている顧問先様からもご相談を受けることは少なくありません。
今回は、この注目の制度について、制度の概要から手続き、そして注意しておきたいポイントまで、詳しく解説していきます。

1.制度の概要

中小企業事業再編投資損失準備金制度は、中小企業がM&Aを実施する際に、一定の要件を満たす株式等の取得について、その取得価額の一定割合を準備金として積み立て、損金算入できる制度です。

損金算入とは、会社の利益から差し引くことができる費用のこと。つまり、この制度を利用することで、税負担を軽減しながら、将来の投資損失に備えることができるのです。

これにより、中小企業は、事業承継、M&A、事業統合など、将来の成長に向けた大胆な投資に、より積極的に挑戦しやすくなります。

2.制度のポイント


それでは次に、中小企業事業再編投資損失準備金制度のポイントをご説明します。

• 対象となるM&A

令和9年3月31日までに、事業承継等事前調査(実施予定のデュー・デリジェンスの内容)に関する事項が記載された経営力向上計画の認定を受けた中小企業者が、株式取得によってM&Aを実施する場合(取得価額10億円以下に限る)が対象となります。

• 準備金の積立限度額

買手企業は、株式等の取得対価の70%以下の金額を準備金として積み立て、積立額を損金算入できます。

• 準備金の取崩し

減損や株式売却等を行った場合は準備金を取り崩し、取崩額を益金算入します。また、据置期間である5年経過後は、残りの準備金を以後5年間で均等に取り崩し、益金算入します 。

3.対象となる中小企業は?

本税制の適用を受けるためには、以下の2つの要件を満たす必要があります。

1. 特定事業者等であること(中小企業等経営強化法)
◆常時使用する従業員数が2,000人以下の法人または個人
◆協同組合等

2. 中小企業者であること(租税特別措置法)
◆資本金の額または出資金の額が1億円以下の法人
◆資本または出資を有しない法人のうち常時使用する従業員数が1,000人以下の法人

※ただし、大企業の子会社等に該当する場合は対象外となる等の要件があります。

4.対象となる行為類型は?

他の特定事業者等の株式等を取得するもので、事業の承継を伴うものであることが必要です。

事業譲渡や合併などは、準備金の積立の対象外となります。
また、同一の者に支配された法人間での事業の移転や親族内での株式移転も対象外となります。

5.事業承継等事前調査(デュー・デリジェンス)とは?

事業承継等事前調査(デュー・デリジェンス)とは、M&Aによる買手側が、売手側に対して、法務、財務、税務等の観点から経営資源について損害が生ずるおそれがないか調査を行うことをいいます。

計画認定にあたっては、十分な事前調査を実施する予定かどうかを確認するため、「事業承継等事前調査チェックシート」の提出が求められます。

6.手続きの流れ

①M&Aの相手方が決まったタイミング(基本合意後等)で、経営力向上の内容に株式取得を含み、かつ事業承継等事前調査の内容を記載した経営力向上計画を策定・申請し、主務大臣の認定を受けます。

② 認定計画に基づき株式取得を実行した後、主務大臣に事業承継等を実施したこと等を報告し、確認書の交付を受けます。

③ 税法上の要件を満たす場合に、税務申告において準備金積立額を損金算入します。
税務申告時には、「中小企業事業再編投資損失準備金の損金算入に関する明細書(法人税申告書別表12(2))」のほか、①の申請書、①の認定書、②の確認書(いずれも写し)を添付します。

7.計画認定に係る運用改善

令和6年度税制改正において、中小企業のM&Aの実態を踏まえ、経営力向上計画の認定手続きにおける運用が改善されました。

具体的には、経営力向上計画の認定前に事業承継等事前調査(デュー・デリジェンス)を実施することが可能となりました。
これにより、M&Aのプロセスをより円滑に進めることが期待できます。

中小企業事業再編投資損失準備金制度を活用し、積極的にM&Aに取り組もう!


中小企業事業再編投資損失準備金制度は、中小企業がリスクを抑えながら、積極的にM&Aに取り組むための強力な味方となります。

この制度を賢く活用することで、事業の成長や承継を円滑に進め、未来への新たな一歩を踏み出すことができるでしょう。ぜひ、この制度を活用して、あなたの会社の更なる発展を実現してください。
書類の作成やお手続きが難しい方は、ぜひプロにご相談の上進めていくのをお勧めします。

この記事が、中小企業事業再編投資損失準備金制度への理解を深める一助となれば幸いです。もしご不明な点があれば、お気軽にご質問くださいね。

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税理士:金子 太妥志
【監修】税理士:金子 太妥志
東京税理士会(登録番号:112259)

監査法人トーマツに入社し会計監査及び株式公開支援業務に従事。その後、野村證券株式会社において資金調達やM&Aに関する財務戦略の提案業務を手掛け、また、ベアー・スターンズ証券東京支店では不動産融資及び証券化業務に携わる。

2008年に独立し、マクシブ総合会計事務所及びマクシブ・アドバイザーズ株式会社を立ち上げ代表に就任。

 

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