こんにちは!マクシブ総合会計事務所です。
【更新】2026年9月11日
今回は「扶養控除」についてご説明いたします。
2026年(令和8年)の税制改正によって、基礎控除や給与所得控除が拡充され、扶養控除の要件が大きく変わりました。
これまで「103万円の壁」と言われてきたパートやアルバイトの方の扶養枠が、所得税においては実質「136万円の壁(本人の非課税枠は178万円)」へと大幅に引き上げられています。
扶養控除の制度は一見簡単そうに見えますが、正確に理解されている方が少ない論点ですので、最新の改正内容も含めて是非チェックしてみてください!
2026年(令和8年)12月の年末調整より、基礎控除や給与所得控除の拡充により、扶養に関する金額の基準が大きく変わります。(※令和8年・9年の時限措置を含みます)
これまで所得税の扶養親族になれるのは、合計所得金額が「48万円以下(給与収入のみなら103万円以下)」の方でした。
今回の改正により、合計所得金額が「62万円以下(給与収入のみなら136万円以下)」へと大幅に引き上げられました。
基礎控除が最大104万円(本則62万円+特例加算42万円)、給与所得控除の最低保障額が74万円となったことで、これらを合わせた「178万円」までは所得税がかからなくなります。
そもそも「扶養」とは? 辞書で引くと「助け養うこと」を意味します。
この単語を耳にするのは、年末調整の際に従業員が会社に提出する「給与所得者の源泉控除対象配偶者・源泉控除対象親族等申告書(※旧:扶養控除等(異動)申告書)」でしょうか?
年末調整によりサラリーマン等の給与所得者が1年間の所得税を確定させる際に、扶養控除を課税所得から差し引くために必要となる書類です。
以下では、所得税や住民税における扶養控除の対象者や、扶養控除の金額についてご説明していきます。
● 扶養控除の対象者
以下の4つの要件全てを満たす人を扶養親族といい、扶養親族のうち12月31日時点での年齢が16歳以上の人(以下、「控除対象扶養親族」といいます。)が扶養控除の対象となります。
(1) 配偶者以外の親族(6親等内の血族及び3親等内の姻族をいいます。)
又は都道府県知事から養育を委託された児童(いわゆる里子)や市町村長から養護を委託された老人であること。
(2) 納税者と生計を一にしていること。
※「生計を一」とは、同居してなくても 生活の財源が同じ であれば当てはまります。
(3) 年間の合計所得金額が62万円以下(※令和8年以降)であること。 (給与のみの場合は給与収入が136万円以下)
(4) 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと。
● 扶養控除の金額
課税所得から差し引ける扶養控除の金額は以下の通りです。
・一般の控除対象扶養親族(16歳以上19歳未満、23歳以上70歳未満)
控除額:38万円
・特定扶養親族(19歳以上23歳未満)
控除額:63万円
(※令和8年改正により、19歳以上23歳未満の親族で、合計所得金額が62万円超123万円以下の場合は「特定親族特別控除(最大25万円)」という新しい制度の対象となります。)
・老人扶養親族(70歳以上)
…同居老親等以外の者 48万円
…同居老親等 58万円
所得税の扶養控除の対象者と基本的な考え方は同じです。
● 扶養控除の金額
所得税だけでなく、住民税にも扶養控除があります。
要件は所得税とほぼ同じですが、金額が異なります。(※お住まいの市区町村により若干異なる場合があります)
・一般の控除対象扶養親族(16歳以上19歳未満、23歳以上70歳未満)
➡1名につき33万円控除
・特定扶養親族(19歳以上23歳未満)
➡1名につき45万円控除
・老人扶養親族(70歳以上)
➡同居老親等以外の者 38万円
➡同居老親等 45万円
2026年(令和8年)の年末調整は、税制改正の影響により実務上いくつか重要な変更点があります。
令和8年分から、年末調整で提出する書類の名称や記載欄が変わりました。
従来の「控除対象扶養親族」欄が「源泉控除対象親族」に変わり、19歳以上23歳未満で合計所得が100万円以下の特定親族も記載する形式になりました。
また、新たに「特定親族特別控除申告書」等も追加されていますので、記入漏れがないよう注意が必要です。
令和8年分の基礎控除の特例加算等による減税分は、1月〜11月までの毎月の給与天引き(源泉徴収)には反映されておらず、12月の年末調整で一括して精算されます。
そのため、今年の年末調整では例年よりも還付金が多く戻ってくる方が増える見込みです。
いかがでしたでしょうか。
2026年(令和8年)の税制改正により、「扶養の壁」は103万円から136万円へと大きく引き上げられました。これまで働き損を気にして勤務時間を調整していたパートやアルバイトの方にとって、非常に大きな変化となります。
年末調整の時期は、従業員の方から「私は扶養に入れるのか?」「どの申告書に書けばいいのか?」といった質問が多くなることが予想されます。
ご自身の会社で年末調整業務を行われている担当者様は、最新の要件をしっかり把握し、従業員への周知を早めに行うことをおすすめします。
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この度、マクシブ社会保険労務士法人を設立いたしました。
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監査法人トーマツに入社し会計監査及び株式公開支援業務に従事。その後、野村證券株式会社において資金調達やM&Aに関する財務戦略の提案業務を手掛け、また、ベアー・スターンズ証券東京支店では不動産融資及び証券化業務に携わる。
2008年に独立し、マクシブ総合会計事務所及びマクシブ・アドバイザーズ株式会社を立ち上げ代表に就任。