リファーラル採用の謝金、税務上の扱いは?従業員への支払いと源泉徴収の基礎知識

こんにちは。マクシブ総合会計事務所です。

近年、採用手法の一つとして注目されている「リファーラル採用」。従業員の紹介によって採用が成功した場合、紹介者に謝金を支払う企業も増えています。それでは、この謝金、税務上はどのように扱われるのでしょうか?
今回は、リファーラル採用における従業員への謝金の税務上の取り扱いについて、押さえておくべき基礎知識を分かりやすく解説します。
目次
1.従業員が受け取る謝金、所得区分はどうなる?

従業員がリファーラル採用によって会社から受け取る謝金は、その性質によって以下の①~③のいずれかの所得として扱われる可能性があります。
①:一時的な利益
どんな場合に?
従業員が臨時的に知人を会社に紹介し、その採用が成功した場合などに支払われる謝金が該当しやすいと考えられます。
税金の計算は?
一時所得=(謝金の額−経費− 50万円)× 1/2
通常、紹介活動に直接的な費用はかからないため、経費は0円となることが多いでしょう。つまり、謝金の額から50万円を引いた額の半分が課税対象となります。謝金が50万円を超えることは稀でしょうから、所得税がかかるケースは余りないかもしれません。
源泉徴収は?
原則として、一時所得に該当するリファーラル採用の謝金については、所得税法上の源泉徴収義務はありません。
②:給与所得
どんな場合に?
従業員の職務に関連して継続的にリファーラル活動が行われ、その対価として謝金が支払われるような場合です。例えば、人事部員が採用活動の一環としてリファーラルを推奨し、その成果に応じて謝金が支払われるケースなどが考えられます。
税金の計算・源泉徴収は?
他の給与と同様に、給与所得として源泉徴収の対象となります。
③:雑所得
どんな場合に?
上記のいずれにも当てはまらない場合、例えば、副業としてリファーラル活動を行っており、その対価として謝金を受け取るようなケースが考えられます。
税金の計算は?
副業に係る雑所得=総収入金額-必要経費
給与所得と雑所得がある場合は、雑所得の金額の合計額が20万円を超えると確定申告が必要となります。リファーラル採用の謝金が20万円を超える場合は注意しましょう。
源泉徴収は?
原則として、支払者は源泉徴収を行う必要はありません。
2.重要なのは「実態」!給与所得とみなされないためのポイント

上記の所得区分から、リファーラル採用に関する謝金は従業員の一時所得となるよう配慮することが望ましいと言えるでしょう。会社として謝金を給与所得として扱わないためには、以下の点を明確にしておくことが重要です。
- 紹介はあくまで従業員の任意協力であること
- 紹介活動は従業員の通常の職務範囲外であること
- 謝金は労務の対価ではなく、採用成功への一時的な報奨金であること
- 謝金の金額が社会通念上妥当な範囲内であること
- 紹介者は原則として選考プロセスに関与しないこと
これらの点を会社の規程に明記し、実際の運用においてもそのように徹底することが大切です。
3.会社側の税務処理はどうなる?

企業側からすると、従業員に支払ったリファーラル採用の謝金は、原則として損金に計上できます。勘定科目としては、「給与手当」「福利厚生費」「採用教育費」などが考えられますが、謝金の性質に合わせて適切な科目で処理しましょう。
4.税務上の扱いは慎重に!不明な点は専門家へ相談を

リファーラル採用の謝金の税務上の扱いは、その実態によって判断が分かれることがあります。規程を整備する際は、今回ご紹介したポイントを踏まえ慎重に検討することが重要です。
判断に迷う場合や、より詳細な情報を知りたい場合は、税務署や税理士などの専門家に相談することをおすすめします。適切な処理を行うことで、従業員と会社双方にとってスムーズなリファーラル採用制度の運用につながるでしょう。
おわりに
この記事が、リファーラル採用の謝金の税務上の取り扱いについて理解を深める一助となれば幸いです。もしご不明な点があれば、お気軽にご質問ください。
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東京税理士会(登録番号:112259)
監査法人トーマツに入社し会計監査及び株式公開支援業務に従事。その後、野村證券株式会社において資金調達やM&Aに関する財務戦略の提案業務を手掛け、また、ベアー・スターンズ証券東京支店では不動産融資及び証券化業務に携わる。
2008年に独立し、マクシブ総合会計事務所及びマクシブ・アドバイザーズ株式会社を立ち上げ代表に就任。








