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【令和6年度改正対応】外形標準課税の基本と実務の留意点:資本金1億円以下の企業も要注意!
【令和6年度改正対応】外形標準課税の基本と実務の留意点:資本金1億円以下の企業も要注意! 令和6年度税制改正により、外形標準課税の対象範囲が見直されました。資本金1億円以下でも対象となるケースとは?減資・100%子法人への影響や実務上の留意点を会計事務所の視点で詳しく解説します。...

 

海外への転勤、留学、あるいはリタイアメント移住。住み慣れた日本を離れる際、忘れてはならないのが「税金」の扱いです。 

「日本に住んでいないから、日本の税金は関係ない」と思っていませんか?実は、日本を離れた後も確定申告が必要なケースは多々あります。その際に鍵となるのが「納税管理人」という制度です。 

本記事では、会計事務所の視点から、納税管理人の役割、選任すべき人、手続きの流れ、そして注意点まで徹底的に解説します。 

納税管理人制度とは?なぜ必要なのか

納税管理人制度とは?なぜ必要なのか

納税管理人とは、日本国内に住所や居所がない納税者に代わって、確定申告書の提出や税金の納付、還付金の受領など、国税に関する一切の事務を行う人のことです。 

日本の税務署は、海外に住んでいる納税者に対して直接連絡を取ったり、書類を送付したりすることが実務上困難です。そのため、国内に窓口となる「管理人」を置くことを法律(国税通則法)で義務付けています。 

対象となる主な税目 

  • 所得税(給与、不動産賃料、株の売却益など) 
  • 消費税(事業を行っている場合) 
  • 贈与税・相続税 
  • 固定資産税(市区町村への届出が必要) 

納税管理人が必要になるケース(具体例)

納税管理人が必要になるケース(具体例)

どのような場合に納税管理人を立てる必要があるのでしょうか。代表的な3つのケースを紹介します。 

ケースA:1年以上の予定で海外赴任する会社員 

最も多いケースです。年の途中で出国する場合、その年の1月1日から出国日までの所得について確定申告(準確定申告)が必要になることがあります。また、出国後に日本の不動産を賃貸に出す場合などは、毎年の申告が必要です。 

ケースB:日本国内に収益物件を持つ海外居住者 

日本国内にマンションやアパートを所有し、家賃収入を得ている非居住者は、日本で不動産所得の確定申告を行う義務があります。 

ケースC:日本で株式投資を行っている移住者 

特定口座(源泉徴収あり)以外での取引や、一定の譲渡益が出る場合は申告が必要です。 

誰を納税管理人に選ぶべきか?

誰を納税管理人に選ぶべきか?

納税管理人は、日本国内に住んでいる人であれば、個人でも法人でも構いません。 特別な資格も不要です。 

 親族や友人に依頼する 

  • メリット: 報酬が発生しない(または少額)、信頼関係がある。 
  • デメリット: 税務の専門知識がないため、複雑な申告には対応できない。書類の管理が負担になる。 

 税理士・会計事務所に依頼する(推奨) 

  • メリット: 正確な申告が可能。税務署からの問い合わせに直接対応してくれる。還付金の受取りもスムーズ。 
  • デメリット: 顧問料や届出費用が発生する。 

納税管理人の届出手続きとタイミング

納税管理人の届出手続きとタイミング

手続きは非常にシンプルですが、タイミングが重要です。 

手続きの方法 

「納税管理人の届出書」を、納税地を管轄する税務署へ提出します。 

※所得税と固定資産税では提出先が異なる(税務署 vs 市役所)点に注意してください。 

提出のタイミング 

  1. 出国前: 出国までに提出するのが原則です。 
  1. 出国後: 出国後に必要性が生じた場合は、その時点で速やかに提出します。 

【重要】2021年度(令和3年度)税制改正による見直し

【重要】2021年度(令和3年度)税制改正による見直し

実務上、非常に重要な改正がありました。 

以前は、納税管理人が選任されていない場合、税務署は書類の送達に苦慮していました。しかし改正により、税務署は「納税者に対し、納税管理人の届出をすべきことを求め」、「国内便宜者に対し、納税管理人となることを求めること」等ができるようになり、ルールの強化が図られました。 

「届け出なければ見つからない」という考えは通用しなくなっているため、コンプライアンスの観点からも必ず届け出ましょう。 

納税管理人が行う実務の全貌

納税管理人が行う実務の全貌

納税管理人の仕事は、単に書類を出すだけではありません。 

 申告書の作成・提出 

本人の代わりに、1年間の所得を計算し、確定申告書を税務署へ提出します。 

 税金の納付 

税務署から届く納付書を管理し、本人の資金(預かっている資金など)から期限内に納税します。 

 還付金の受領 

払いすぎた税金がある場合、還付金は納税管理人の口座で受け取ることが可能です。その後、本人へ送金します。 

 税務署からの連絡対応 

税務署から「内容の確認」や「お尋ね」が来た際、窓口として対応します。 

よくあるトラブルと注意点

よくあるトラブルと注意点

会計事務所としてよく相談を受ける「落とし穴」をまとめました。 

住民税の納税管理人を忘れる 

所得税(国税)の届出は税務署ですが、住民税(地方税)は市区町村へ別途届け出が必要です。これを忘れると、実家の親元に突然督促状が届くなどの混乱が生じます。 

還付金の受け取りミス 

還付金の受け取りは納税管理人が行います。納税管理人を税理士にしている場合、税理士の「預り金口座」で受領できるため、このリスクを回避できます。 

帰国時の解任手続き 

日本に帰国し、再び居住者となった場合は「納税管理人の解任」の手続きが必要です。これを忘れると、いつまでも管理人に書類が届き続けてしまいます。 

会計事務所へ依頼するメリットと費用相場

会計事務所へ依頼するメリットと費用相場

「自分で親に頼めばいい」と思われがちですが、専門家に依頼するメリットは大きいです。 

項目 個人(親族等)に依頼 税理士に依頼 
税務リスク 高い(ミスが起きやすい) 低い(正確な申告) 
対応の手間 親族の負担が大きい 全て丸投げ可能 
税務署対応 本人との伝達が大変 直接交渉・回答 
費用 0円〜 数万円〜(年間) 

費用相場

  • 届出手続き:1.5万円〜3万円程度 
  • 毎年の確定申告:5万円〜(所得内容による) 
  • 管理維持費:月額数千円〜 

まとめ:海外生活を安心して送るために

納税管理人制度は、海外にいながら日本の義務を果たすための「架け橋」です。 

手続きを怠ると、延滞税などのペナルティが発生したり、一時帰国時に税務署から指摘を受けたりするリスクがあります。 

特に不動産収入がある方や、株の譲渡がある方は、早めに専門家へ相談することをお勧めします。 

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税理士:金子 太妥志
税理士:金子 太妥志
【監修】税理士:金子 太妥志
東京税理士会(登録番号:112259)

監査法人トーマツに入社し会計監査及び株式公開支援業務に従事。その後、野村證券株式会社において資金調達やM&Aに関する財務戦略の提案業務を手掛け、また、ベアー・スターンズ証券東京支店では不動産融資及び証券化業務に携わる。

2008年に独立し、マクシブ総合会計事務所及びマクシブ・アドバイザーズ株式会社を立ち上げ代表に就任。

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