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国境を越えるサービスには要注意! リバースチャージ方式の消費税について申告対象事業者や仕訳に関しても詳しく解説します!

こんにちは。マクシブ総合会計事務所です。

 

 

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インターネットが当たり前になった現代、海外の事業者から提供される様々なサービスを利用する機会が増えています。クラウドサービス、オンライン広告、ソフトウェアの利用など、グローバルなビジネス展開には欠かせないものばかりです。

しかし、これらのサービスの中には、日本の消費税における「リバースチャージ方式」という特別なルールが適用されるものがあることをご存知でしょうか?
今回はリバースチャージ方式のしくみから、特に注意すべき税務処理のポイントまでを分かりやすく解説します。

リバースチャージ方式とは?


リバースチャージ方式とは、国外事業者が国内事業者に対して行う特定のサービス提供について、本来はサービス提供者である国外事業者が納税すべき消費税を、サービスを受けた国内事業者が申告・納税する制度です。

これは、国境を越えたデジタルコンテンツの配信やオンライン広告といった役務提供において、消費税を適切に徴収するために2015年の税制改正で導入されました。

ポイントは「納税義務の逆転」です。
通常はサービス提供者が消費税を受け取って納税しますが、リバースチャージ方式ではサービスを受けた側が計算して納税する、という点が大きく異なります。

どんなサービスがリバースチャージ方式の対象となるのか?

主に以下の2種類のサービスがリバースチャージ方式の対象となります。

1. 事業者向け電気通信利用役務の提供

◇インターネット広告の配信
◇クラウドサービスの利用
◇インターネット上のショッピングサイトサービス
◇インターネットを介したオンライン講座や英会話レッスンなど

2. 特定役務の提供

◇国外の芸能人やスポーツ選手などが、日本国内で行う興行やスポーツイベントなどの役務提供

消費者向けの電気通信利用役務は、リバースチャージ方式は適用されず、国外事業者が納税義務を負います。

リバースチャージ方式による消費税申告

次に、リバースチャージ方式による消費税申告は実際にどのような人が対象となるのか、どのように進めればよいのかを説明していきます。

申告対象事業者

リバースチャージ方式による申告・納税が必要となるのは、以下の条件を満たす国内の課税事業者です。

【リバースチャージ方式による申告・納税が必要】

• 国外事業者から「事業者向け電気通信利用役務の提供」または「特定役務の提供」を受けた場合
• その課税期間において一般課税により申告する事業者で、かつ課税売上割合が95%未満の事業者

 

ただし以下の場合は、リバースチャージ方式による申告・納税は不要です。

【リバースチャージ方式による申告・納税は不要】

• 簡易課税制度を適用している事業者
• 一般課税制度により申告する場合で、課税売上割合が95%以上の事業者
• 免税事業者

消費税額の計算

一般に消費税の納付税額は、課税期間中の「課税売上に係る消費税額」から「課税仕入れに係る消費税額」を差し引いた金額として計算します。

リバースチャージ方式による申告が必要な場合、「特定課税仕入れに係る支払対価の額」×消費税率」が課税売上に係る消費税額に加算されます。

課税標準額に対する消費税額 = (課税売上高+ 特定課税仕入れに係る支払対価の額) × 消費税率

仕入れ税額控除はできる?

特定課税仕入れにかかる消費税額は、仕入れ税額控除の対象となります。

ただし、リバースチャージ方式による納税義務のある事業者は課税売上割合が95%未満であるため、仕入税額控除の計算(個別対応方式または一括比例配分方式)において、その課税売上割合が影響します。

例えば、一括比例配分方式を採用している場合は、「特定課税仕入れにかかる消費税額×課税売上割合」が控除額の一つの計算要素となります。
なお、仕入税額控除を受けるためには、帳簿に「特定課税仕入れにかかるもの」であることを明記しておく必要があります。

特定課税仕入れの仕訳は?

例えば、国外事業者X社にインターネット広告の配信料として10,000円を支払った場合の仕訳は以下の通りです。

【仕訳】
(借方)支払手数料10,000円  (貸方)普通預金10,000円
仮払消費税1,000円      仮受消費税1,000円
※支払手数料消費税の消費税区分は「特定課税仕入れ」とする。

なお、リバースチャージ方式の申告が不要な事業者の場合、仮払消費税と仮受消費税の計上は不要となり、支払手数料の消費税区分は不課税となります。

重要な税務処理上の注意点

リバースチャージ方式の対象となる取引があった場合、通常の消費税の取り扱いと異なるため、以下の点にも注意が必要です。

国外事業者が「免税」の場合

たとえ国外事業者が免税事業者であったとしても、提供される役務が「事業者向け電気通信利用役務の提供」に該当すれば、リバースチャージ方式の適用は変わりません。
重要なのは、サービスを受けた国内事業者がリバースチャージ方式の対象となるかどうかです。

申告書への正しい記載

消費税申告の対象となった場合、申告書においては「課税売上高」とは別に「特定課税仕入れに係る支払対価の額」を記載する欄が設けられています。
これらの欄への記入漏れや誤りがないようにしましょう。

リバースチャージ方式を正しく理解しよう。


いかがでしたか?

リバースチャージ方式は、国際取引における消費税の公平な徴収を目的とした制度であり、特にデジタルサービスなどの国境を越えた役務の提供を受ける国内事業者にとっては、その適用要件や税務処理方法を正しく理解することが不可欠です。

ご自身の会社がこの方式の対象となるのか、もし対象ならどのような税務処理が必要なのかを正確に把握しておきましょう。

参考:国境を越えた役務の提供に係る消費税の課税の見直し等について
参考:リバースチャージ方式による申告を要する者

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税理士:金子 太妥志
【監修】税理士:金子 太妥志
東京税理士会(登録番号:112259)

監査法人トーマツに入社し会計監査及び株式公開支援業務に従事。その後、野村證券株式会社において資金調達やM&Aに関する財務戦略の提案業務を手掛け、また、ベアー・スターンズ証券東京支店では不動産融資及び証券化業務に携わる。

2008年に独立し、マクシブ総合会計事務所及びマクシブ・アドバイザーズ株式会社を立ち上げ代表に就任。

 

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