自社利用ソフトウェアの制作費は費用計上?それとも資産計上?税理士がわかりやすく解説します!

こんにちは。マクシブ総合会計事務所です。

IT関連企業等でSEを抱えている企業では、自社で使用するソフトウェアを自社開発することがあるのではないでしょうか?
このようなケースでは、自社利用ソフトウェアに係る制作費を費用処理すべきか、又は資産計上すべきかが問題となります。
この点、会計と税務では考え方が異なるので注意が必要です。
本日は「自社利用ソフトウェアの製作費」についての記事となります。
税務調査でも指摘されることが多いポイントなので是非参考にしてください。
自社利用ソフトウェアの会計上の取り扱い

会計上、自社利用ソフトウェアは、そのソフトウェアの利用により、将来の収益獲得又は費用削減が確実であると認められる場合に資産計上することとされています。
具体的には、当該ソフトウェアを利用することにより、利用者の業務を効率的又は効果的に遂行できるとか、利用前と比べ人件費の削減効果が見込まれる等の場合に資産計上することになります(出所:研究開発費及びソフトウェアの会計処理に関する実務指針)。
自社利用ソフトウェアの税務上の取扱い
他方、税務上は、ソフトウェアの取得価額に算入しないことができる費用として、以下のようなケースを挙げています。
(1)自己の製作に係るソフトウェアの製作計画の変更等により、いわゆる仕損じがあったため不要となったことが明らかなものに係る費用の額
(2)研究開発費の額(自社利用のソフトウェアに係る研究開発費の額については、その自社利用のソフトウェアの利用により将来の収益獲得又は費用削減にならないことが明らかな場合における当該研究開発費の額に限る。)
(3)製作等のために要した間接費、付随費用等で、その費用の額の合計額が少額(その製作原価のおおむね3%以内の金額)であるもの
特にポイントとなるのが、(2)の下線部分となります。税務では、将来の収益獲得又は費用削減にならないことが明らかな場合のみ費用として処理することができるとされています。
会計と税務の差異について
以上より、自社利用ソフトウェアの制作費等に関する会計と税務の処理は、以下のように整理できます。
| 将来の収益獲得又は費用削減が確実 | 将来の収益獲得又は費用削減が不明 | 将来の収益獲得又は費用削減が無い | |
| 会計 | 資産計上 | 費用処理 | 費用処理 |
| 税務 | 資産計上 | 資産計上 | 費用処理 |
税務上は、将来の収益獲得又は費用削減が不明な場合、資産計上が求められます。
より具体的には、社内で自社利用ソフトウェアの制作の意思決定がなされた場合、それ以降の支出については研究開発段階のものも含め全て資産計上することになります。
資産計上すべき支出には、ITツール等の費用のほか人件費も含まれます。
よって、特に金額が大きくなりがちな開発に関わる人員の人件費は適切に区分し把握しておく必要があります。
ソフトウェア完成後の処理
自社利用ソフトウェアが完成すると、資産計上した製作費は無形固定資産の区分にソフトウェアとして計上され、法定耐用年数である5年で減価償却を行うことになります。
この点は会計も税務も基本的に同じです。
自社ソフトウェアの制作費の処理方法には注意が必要!

いかがでしたか?
今回は自社利用ソフトウェアの制作費について、会計と税務の考え方の違いを解説しました。
上場企業では会計に従った会計処理を行い、税務申告では申告調整を行いますが、中小企業では、税法に従って会計処理を行うことが一般的です。
本来、資産計上すべきものを費用処理していた場合、税務調査で大きなペナルティが発生することも考えられます。今後の実務の参考となれば幸いです。
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東京税理士会(登録番号:112259)
監査法人トーマツに入社し会計監査及び株式公開支援業務に従事。その後、野村證券株式会社において資金調達やM&Aに関する財務戦略の提案業務を手掛け、また、ベアー・スターンズ証券東京支店では不動産融資及び証券化業務に携わる。
2008年に独立し、マクシブ総合会計事務所及びマクシブ・アドバイザーズ株式会社を立ち上げ代表に就任。








