こんにちは、マクシブ総合会計事務所です。




日中、日差しが出ていても風が冷たい季節になってきました。
弊社の近くには小学校があるので、登下校の子どもたちの姿を見ると、「寒いけど大人も負けてられないぞ!」と元気を分けてもらっています。
さて、今回は「社会保険の被扶養者の範囲」についてご説明いたします。
皆さんは「社会保険の被扶養者の範囲」をしっかりと把握していますか?
被扶養者がいると、世帯全体として健康保険料や年金保険料を低く抑えることができるというメリットがあります。被扶養者の条件を一緒にチェックしていきましょう!
また、税務上の扶養控除は別の記事で紹介していますので、こちらも併せてどうぞ☟☟


そもそも「扶養」とは?
「扶養」とはそもそもどういう意味なのか。気になる方も多いかと思います。
辞書で引くと「助け養うこと」を意味します。
今回のテーマである「被扶養者」は助けられて養われるという意味を持つことが分かります。
”扶養に入れるか入れないか”が問題となる場面として、税務上の扶養と社会保険上の扶養での取り扱いが挙げられますが、今回は「社会保険の扶養」について掘り下げて説明していきます。
社会保険について~社会保険の種類~
社会保険には、広義の意味では下記5つの保険が含まれます。
・健康保険
・厚生年金保険
・介護保険
・雇用保険
・労災保険
また狭義の社会保険というと、前者3つの「健康保険」「厚生年金保険」「介護保険」を指します。介護保険は、40歳以上が加入条件となります。
以下、「社会保険」という場合、狭義の意味で使います。
ちなみに「雇用保険」と「労災保険」はまとめて労働保険と呼ばれています。
業務中のケガ、失業手当、育児休業などが給付の対象となりますね。
扶養に入る条件~社会保険における被扶養者とは?~
社会保険の扶養の最大のメリットは、家族等が被扶養者となることで世帯全体の健康保険料や年金保険料を低く抑えることができるという点になります。
※今回は協会けんぽを基準にお話します。
被扶養者に該当する条件は、原則として日本国内に住所(住民票)を有しており、被保険者により主として生計を維持されていること、および次の(1)(2)いずれにも該当した場合です。
(1)収入要件
年間収入が130万円未満(60歳以上または障害者の場合は、年間収入が180万円未満)で、かつ以下の2つの要件を満たす必要があります。
①同居の場合 :収入が扶養者(被保険者)の収入の半分未満
②別居の場合 :収入が扶養者(被保険者)からの仕送り額未満
なお、社会保険での “収入” は、税務上の扶養基準と異なる点が多いので以下の点にご注意ください。
・被扶養者に認定された日以降の年間の見込み収入額を”収入”とする。
・雇用保険の失業給付や公的年金、家族手当、出産手当金、不動産や配当収入なども含む。
・交通費や通勤手当も収入に含む。
(2)同一世帯の条件
被保険者(=社会保険の加入者)と [同居している/していない] で扶養範囲が異なってきます。
被保険者と同居している必要がない者
・配偶者
・子、孫および兄弟姉妹
・父母、祖父母などの直系尊属
被保険者と同居していることが必要な者
・上記①以外の3親等内の親族(伯叔父母、甥姪とその配偶者など)
・内縁関係の配偶者の父母および子(当該配偶者の死後、引き続き同居する場合を含む)
被扶養者から外れるケースとは?
被扶養者が、次の理由に該当した場合には被扶養者ではなくなります。
(1)後期高齢者医療制度の被保険者になったとき
(2)被扶養者の年間収入が130万円以上(60歳以上または障害者の場合は、年間収入180万円以上)見込まれるとき
(3)同居の場合、被扶養者の収入が被保険者の収入の半分以上になったとき 別居の場合、被扶養者の収入が被保険者の仕送り額を超えたとき
(4)健康保険、船員保険の被保険者または共済組合、国保組合等の組合員になったとき
(5)婚姻等により他の被保険者に扶養されるようになったとき、または離婚したとき
(6)離縁、死亡または同居が要件の者が別居したとき
(7)日本国内に住所を有しなくなったとき(海外特例要件※に非該当となったとき)
参照:日本年金機構(協会けんぽの場合)
ちなみに、これまで国民健康保険に加入していた方が社会保険の被扶養者になると、国民健康保険を脱退する届出を出さない限り、国民健康保険料の請求が続きますのでご注意ください。
最後に…
いかがでしたか?今回は「社会保険の被扶養者」についてご紹介しました。
社会保険料は負担額も大きいので、被扶養者に入るか入らないかは家計への影響がとても大きいです。皆様の参考になれば幸いです。
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【監修】税理士:金子 太妥志