【令和8年度税制改正】通勤手当の非課税限度額が引き上げ ~給与計算担当者が押さえておきたいポイント~
こんにちは。マクシブ総合会計事務所です。
こんにちは。マクシブ総合会計事務所です。
令和8年度税制改正により、通勤手当に関する非課税制度が見直されました。
今回の改正では、自動車や自転車などを利用して通勤する従業員の非課税限度額の引上げや、一定の駐車場料金に対する新たな非課税措置が導入されています。
「自社の従業員に影響はあるのか」「通勤手当規程の見直しは必要なのか」など、気になっている経営者や経理担当者の方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、令和8年4月から適用された通勤手当の非課税限度額の改正内容について、変更点を分かりやすく解説します。
監修 マクシブ総合会計事務所
公認会計士・税理士:金子 太妥志
公認会計士(登録番号14762)税理士(登録番号112259)
改正の概要・背景

令和8年度税制改正により、自動車や自転車などの交通用具を利用して通勤する従業員に支給する通勤手当の非課税限度額が見直されました。
一定の駐車場利用料についても非課税の対象とする改正が行われています。
この改正は、令和8年4月1日以後に支払われる通勤手当から適用されています。
令和8年4月からの変更点(ポイント)
今回の改正のポイントは次の2点です。
① 片道65km以上の長距離通勤者の非課税限度額の引き上げ
② 自動車や自転車などの交通用具を使用する人が、一定の要件を満たす駐車場等を利用する場合、駐車場料金相当額(上限月5,000円)が非課税限度額に加算
まず、一定の要件を満たす駐車場等とは、「勤務先の周辺」または「パーク&ライド等で利用する駅・停留所の周辺」にある駐車場・駐輪場を指します。
自宅付近の駐車場は対象外となるほか、通勤距離が片道2km未満の従業員も加算対象外となるため注意が必要です。
なお、電車やバスなど公共交通機関のみを利用する場合の非課税限度額(合理的な運賃等の額、月15万円まで)や、駐車場を利用しない片道65km未満の通勤者の限度額に変更はありません。
「全従業員の限度額が変わるわけではない」点にご注意ください。
非課税限度額の一覧
自動車・自転車等による通勤の場合の月額非課税限度額は以下のとおりです。
引用:国税庁
Q&A(よくある質問)
Q1:この改正の非課税限度額は、いつから適用されるの?
A1:令和8年4月1日以後に支払われるべき通勤手当から適用されます。
こちらはパターン別に説明していきます。下記をご確認ください。
ケース1:令和8年4月25日に令和8年3月分の通勤手当を支給していた場合
→支給日が令和8年4月1日以後ですので、改正後の非課税枠が適用されます。
ケース2:令和8年3月25日に令和8年4月分の通勤手当を支給していた場合
→支給日が「令和8年4月1日以後」に該当しませんので、改定前の非課税枠が適用されます。
Q2:通勤にバイクや自転車を利用していますが、駐輪場は対象ですか?
A2:通勤のために使用する自転車やバイクの駐輪場は対象です。
Q3:令和8年度改正後の非課税限度額への変更を忘れ、従来の限度額で計算してしまいました。どのように対応すれば良いですか?
A3:年末調整で精算することになります。
※退職済みの方は、確定申告で精算することとなります。
改正ポイントを押さえて正しい給与計算を!

令和8年度の改正により、長距離通勤者や駐車場利用者の非課税限度額が拡充されました。給与計算担当者は、令和8年4月以降の給与計算に誤りが生じないよう、対象者の有無やシステムの設定を確認しておきましょう。
また、駐車場代を新たに非課税として扱う場合は、実費精算の証拠として領収書や契約書を確認・保管するルール作りが必要です。
税法上の非課税枠が広がったとはいえ、会社として駐車場代を支給するかどうかは各社の規定によります。これを機に、通勤手当規程を見直してみてはいかがでしょうか。
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東京税理士会(登録番号:112259)
監査法人トーマツに入社し会計監査及び株式公開支援業務に従事。その後、野村證券株式会社において資金調達やM&Aに関する財務戦略の提案業務を手掛け、また、ベアー・スターンズ証券東京支店では不動産融資及び証券化業務に携わる。
2008年に独立し、マクシブ総合会計事務所及びマクシブ・アドバイザーズ株式会社を立ち上げ代表に就任。


